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説明
ユダヤの魔神で、「疫病のイナゴ王」、「死の闇天使」、「奈落の魔神」などと称される。「アバドン」はヘブライ語名であり、「ヨハネの黙示録」にはアポルオン(Apollyon)という名で出てくる。その名は「破壊」、「滅亡」、「廃墟」、「墓」、「冥界」、「死」などの意味があり、ギリシアの太陽の神アポロンとも関係があるとされる。鎌状の翼を持った恐ろしい姿で、見たものはショック死するとされる。地獄の奥底に住む堕天使で 、最後の審判が訪れる時に、イナゴに似た使い魔を放って人間を苦しめ抜くという。
「ヨハネの黙示録」によれば、「底なしの淵の使い」であり、千年の間サタンを束縛しつづける天使とされる。死海文書に含まれる「感謝の賛歌」という文献には「アバドンの冥土(シオウル)」、「アバドンへ流入するベリエル(ベリアル)の奔流」などの形で言及され、更に外典「聖書古代誌」によればアバドンとは魔神や天使ではなく冥土ないし地獄の名称だとされている。「アバドン」という名称を始めて擬人化したのは聖ヨハネだと考えられている。
関連項目
キーワード
参考文献
- 03幻想動物辞典 DICTIONARY OF THE MONSTER
- 著者:草野巧
- 編集:株式会社新紀元社編集部
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社
- 12天使
- 著者:真野隆也
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社
- 13天使辞典 (原題:A Dictionary of Angels -including the fallen angels-)
- 著者:Gustav Davidson(グスタフ=デイヴィッドスン)
- 発行者:矢部敬一
- 発行所:株式会社創元社